Rev.131017
レドックス/アンチエイジング関連マーカー
Biomarkers for redox regulations or anti-aging medicine. 日本老化制御研究所"
チオレドキシン-I 測定キット
Human Thioredoxin 1 (Trx-1) ELISA kit
(本製品は研究用試薬です。)
【重要な細胞内レドックス制御因子】


  チオレドキシン(Thioredoxin: Trx)とは、分子内に酸化還元活性を有するSH基を持つ抗酸化酵素で、 酸化ストレス/活性酸素からの保護作用を示すほか、細胞内シグナル伝達にも関与する多機能タンパク質です。

チオレドキシン システム(左下図)は、チオレドキシン、チオレドキシン還元酵素、NADPHより構成される、 細胞内における主要な 抗酸化機構の一つであり、古細菌からヒトに至るまで普遍的に存在しています。還元型チオレドキシンは、酸化された 標的タンパク質に結合し、標的タンパク質のジスルフィド結合(S-S)をチオール基(-SH)に還元、チオレドキシン自身の チオール基は酸化されます。酸化型チオレドキシンは、NADPHの存在下でチオレドキシン還元酵素の作用により還元され、 再び還元型に戻ります。

チオレドキシンの機能としては、抗酸化作用のほか、細胞内においてp53、NF-κB、Ref-1、AP-1といった転写因子の 制御に関わっているほか、Aktパスウェイを介したアポトーシスへの関与も報告されています。また、近年、 膵臓がん、大腸がん、肺がん等においてTrxの過剰発現が報告されているほか、様々な疾患との関連性が指摘されており、 こうした疾患における酸化ストレス/レドックスのマーカーとして有用と考えられています。

チオレドキシンには、構造、分布の異なる3種類のフォームが知られており、Trx-1は細胞質に、Trx-2はミトコンドリアに、 Sp-Trxは精子に存在します。本キットはヒト血清および細胞を対象に、Trx-1を測定するELISAキットです。
【製品仕様】
● 測定対象: ヒト血清、血漿、細胞懸濁液などに含まれるヒトチオレドキシン1(Trx-1)
● 特異性: ヒトTrx-1に特異的。ヒトTrx-2、マウスTrx-1およびラットTrx-1に対する交差反応性なし
● 測定レンジ: 0.4 ~ 25 ng/mL
● 所要時間: 約4時間
● サンプル所要量: 100μL/ウェル
● テスト数: 96 wells (N=2のとき40サンプル)
● 必要な器具: マイクロプレートリーダー(測定波長450nm)、マイクロピペット(5~1000μL用)、マルチチャネルピペット、 蒸留水
● 保存条件: 冷蔵(2~10℃ ・凍結不可)

日研ザイル株式会社 日本老化制御研究所 〒437-0122 静岡県袋井市春岡710-1 TEL 0538-49-0125 FAX 0538-49-1267

 
 
【キットの構成】
1. マイクロプレート 使用直前にアッセイバッファーを添加、洗浄します(96wells)
2. スタンダード(ヒトチオレドキシン1) 1本 サンプル希釈液1mLを添加して溶解します(1μg/mL)
3. サンプル希釈液 25mL スタンダード及びサンプルの希釈に使用します
4. 2次抗体(x 100濃縮 ビオチン標識-抗ヒト チオレドキシン1抗体) 150μL 使用時に100倍容量の試薬希釈バッファーと混合します
5. 試薬希釈バッファー 25mL そのまま使用します
6. コンジュゲート(x 100濃縮 アビジン-HRP) 150μL 使用時に100倍容量の試薬希釈バッファーと混合します
7. アッセイバッファー 30mL そのまま使用します
8. TMB基質液 20mL そのまま使用します
9. 反応停止液 20mL そのまま使用します
10. 洗浄液(x 10濃縮) 100mL 9倍容量の蒸留水と混合して使用します
11. プレートシール 3枚
【参考文献】
1) Protein disulfide-isomerase is a substrate for thioredoxin reductase and has thioredoxin-like activity. Lundstrom J, Holmgren A: J Biol Chem 265(16), p9114-9120 (1990)
2) Thioredoxin regulates the DNA binding activity of NF-kappa B by reduction of a disulphide bond involving cysteine 62. Matthews JR, Wakasugi N, Virelizier JL, Yodoi J, Hay RT: Nucleic Acids Res 20(15), p3821-3830(1992)
3) Isoforms of mammalian peroxiredoxin that reduce peroxides in presence of thioredoxin.
Chae HZ, Kang SW, Rhee SG: Methods Enzymol 300, p219-226 (1999)
4) Physiological functions of thioredoxin and thioredoxin reductase.
Arner ES, Holmgren A: Eur J Biochem 267(20), p6102-6109 (2000)
5) Thioredoxin nuclear translocation and interaction with redox factor-1 activates the activator protein-1 transcription factor in response to ionizing radiation. Wei SJ, Botero A, Hirota K, Bradbury CM, Markovina S, Laszlo A, Spitz DR, Goswami PC, Yodoi J, Gius D: Cancer Res 60(23),p6688-6695 (2000)
6) Reactive oxygen species, antioxidants, and the mammalian thioredoxin system.
Nordberg J, Arner ES: Free Radic Biol Med 31(11), p1287-1312 (2001)
7) The roles of thioredoxin in protection against oxidative stress-induced apoptosis in SH-SY5Y cells. Andoh T, Chock PB, Chiueh CC: J Biol Chem 277(12), p9655-9660 (2002)
8) From oxygen sensing to heart failure: role of thioredoxin. Hoshino Y, Shioji K, Nakamura H, Masutani H, Yodoi J: Antioxid Redox Signal 9(6),p689-699 (2007)
品名 商品コード 測定波長 価格
チオレドキシン1 測定キット KRX-004W 450nm 90,000円(税別)

【製造元】:Northwest Life Science Specialities LLC, USA

【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。

日研ザイル株式会社 日本老化制御研究所 〒437-0122 静岡県袋井市春岡710-1 TEL 0538-49-0125 FAX 0538-49-1267

 
【測定手順】
1. 使用前に、全ての試薬を室温(20~25℃)に戻しておきます。
2. スタンダードを調製します。試験管を8本用意し、サンプル希釈液975μLに対しスタンダード(1μg/mL) 25μLを添加し、よく混和します(25ng/mL)。さらに、Trx-1 濃度が、12.5ng/mL、6.25ng/mL、3.13ng/mL、1.56ng/mL、0.78ng/mL、 0.39ng/mLとなるようサンプル希釈液を使って系列希釈を行います(500μL + 500μL)。0ng/mLのスタンダードには、 サンプル希釈液をそのまま用います。
3. サンプルを調製します(ヒト正常血漿の場合、サンプル希釈液にて5~10倍希釈を推奨)。
4. マイクロプレートを準備します。マイクロプレートの全てのウェルに、アッセイバッファー300μLを 分注し 室温にて5分間静置します。液を捨て、希釈済み洗浄液を使って2回洗浄(300μL x 2回)します。
5. 希釈済みスタンダードおよびサンプルを100μL/well分注し、シールしたのち室温にて2時間静置します。
6. 液を捨て、希釈済み洗浄液を用いて3回洗浄します。
7. 希釈済み2次抗体を100μL/well分注し、シールしたのち室温にて1時間静置します。
8. 液を捨て、希釈済み洗浄液を用いて3回洗浄します。
9. 希釈済みコンジュゲートを100μL/well分注し、シールしたのち室温にて30分間静置します。
10. 液を捨て、十分に液を切ったのち、希釈済み洗浄液を用いて3回洗浄します。
11. TMB試薬を100μL/well分注し、室温にて10~15分間静置します。発色し過ぎないよう、時間を調整します。
12. 反応停止液を100μL/well分注し、20分以内にマイクロプレートリーダーにて450nmの吸光度を測定します。
13. 検量線を引き、サンプルの吸光度からTrx-1 濃度を算出します。
【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。