Rev.131017
抗酸化/酵素測定キット
Biomarkers for antioxidants and antioxidative enzymes. 日本老化制御研究所"
カタラーゼ活性測定キット
Catalase Activity Assay Kit (UV-method)
(本製品は研究用試薬です。)
販売中止
【過酸化水素を消去する重要な抗酸化酵素】
過酸化水素(H2O2)は主要な活性酸素種の一つであり、細胞内において細胞増殖やアポトーシス、ネクローシスといった 細胞応答に関わる重要な細胞内シグナル伝達因子として機能することが知られています。一方、炎症反応等によって過剰に発生すると組織障害を 引き起こすほか、金属イオンの2価の鉄イオンの共存下で毒性の強いヒドロキシラジカル(HO・)を形成します。
カタラーゼ(catalase)は生体内において過酸化水素の分解する機能を担っており、2分子の過酸化水素を、2分子の水と1分子の酸素に 分解します(不均化反応)。カタラーゼは殆ど全ての好気性生物に存在することから、活性酸素から生体を守る上で最も重要な抗酸化酵素の 一つであると考えられています。
【測定原理】
本キットは過酸化水素の不均化反応を利用して、カタラーゼ活性を測定します。過酸化水素は 紫外領域(240nm)において吸収を示しますが、不均化反応によって生じる水および酸素には240nmにおける吸収がありません。 サンプルと過酸化水素水溶液を混合し、240nmにおける吸光度変化から、サンプル中のカタラーゼ活性を検出します。
【キット構成】
アッセイバッファー: 1本(30mL)
サンプル希釈バッファー: 1本(30mL:そのまま使用します。)
H2O2試薬: 1本(使用直前に、全量をアッセイバッファーに添加します。)
カタラーゼスタンダード: 1本(使用直前に、サンプル希釈バッファー850μLと混合し再構成します。2時間以内に使用。)
品名 商品コード 測定法 価格(税込)
カタラーゼ活性測定キット KCA-003W 紫外線吸光度(UV:240nmレートアッセイ) 販売中止

【製造元】:Northwest Life Science Specialities LLC, USA


※製品の仕様、価格、操作方法等は予告なく変更される場合があります。
特に操作方法につきましては、ご使用前に商品同梱の使用説明書を必ずご確認ください。
【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。

日研ザイル株式会社 日本老化制御研究所 〒437-0122 静岡県袋井市春岡710-1 TEL 0538-49-0125 FAX 0538-49-1267

 
【製品仕様】
● 測定対象: 赤血球溶解液または組織ホモジネート
● 測定レンジ: 6~150 U/mL
● 所要時間: 約5分
● 測定波長: UV(240nm・レートアッセイ)
● サンプル所要量: 15μL(96穴マイクロプレート使用時)
● テスト数: 96 well(96穴マイクロプレート使用時)
● 必要な器具: UV測定可能なマイクロプレートリーダー又は分光光度計(温度制御付きが望ましい)、 UV測定可能な96穴マイクロプレート又はキュベット、8連マルチチャネルピペット(290μL) マイクロピペット(0~10、10~200、100~1000μL用)、エッペンチューブ、プラスチック試験管など
● 保存条件: 冷蔵(2~10℃)
【測定手順】(マイクロプレートリーダーを使用する場合)
1) H2O2試薬を調製します。H2O2試薬 全量を アッセイバッファーのボトルに入れ、混合します。3回共洗いを行い、確実に全量を混合します。
2) 調製済みH2O2試薬を室温にて2時間静置し、室温に戻します。
3) マイクロプレートリーダーの電源を入れ、測定波長を240nmに設定します。
4) 使用直前にカタラーゼスタンダード1本に対し、サンプル希釈バッファー850μLを添加し再構成します。 (150 U/mL)。さらに、サンプル希釈バッファーで希釈して、0、37.5、75、112.5、150 U/mLに調製します。 カタラーゼは不安定なため、再構成後2時間以内に使用してください。
5) サンプル希釈バッファーを用いてサンプルの希釈を行います。希釈率は、 例えば赤血球溶解液(赤血球:蒸留水=1:4)の場合100倍希釈、組織ホモジネート(5~10% weight)の場合20~100倍 希釈が目安となりますが、サンプル希釈率はサンプルの種類等によって大きく異なる場合があります。 予め予備実験をして希釈率を設定されることをお奨めします。
希釈済みサンプルは、室温に15分静置してから測定し、2時間以内に測定するようにしてください。
6) 用意したマイクロプレートがUV対応であることを確認し、 96穴プレートの配置を決めます。2秒間隔で各ウェルの吸光度を測定しますので、一度に測定できるウェルは 限られます。機種によりますが、一度に測定するのは1列(または行)以内としてください。詳しくはマイクロプレートリーダーの 取扱説明書をご参照いただくか、メーカー担当者にお問い合わせください。
7) 各ウェルに、希釈済みスタンダード又はサンプルを15μL分注します。、直ちに測定を開始します。測定は2秒間隔で30秒間行います。
8) 各ウェルに、調製済みH2O2試薬を290μL分注し、混合、、直ちに測定を開始します。測定は2秒間隔で30秒間行います。 分注開始から測定まで4秒以内に収まるよう、分注には必ず8連マルチチャネルピペットを使用してください。
9) スタンダードについて、縦軸に吸光度、横軸に時間をプロットし、吸光度変化率(-ΔA240nm/min)を 算出します(右上図)。
10) 縦軸に算出した吸光度変化率、横軸にスタンダード濃度をプロットし、検量線を作成します(右下図)。
11) サンプルについても、同様に吸光度変化率を算出し、上記検量線より、カタラーゼ活性(単位:U/mL)を算出します。