タンパク質過酸化物(AOPP) 測定キット
Advaned Oxidation Protein Product Assay Kit |
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(酸化ストレス研究用試薬) |
【AOPPとは】 |
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Advanced oxidation protein products (AOPP)とは 次亜塩素酸(HOCI)が血漿タンパク質に
反応して形成される酸化損傷生成物の総称1)です。AOPPの血清クリアランスの遅れは、AOPPはアテローム性
動脈硬化病変の病理に関わっているとされています2)。AOPPは尿毒症において酸化ストレスのメディエーターで
あることが示されているほか、冠動脈疾患の独立したリスクファクターであることが報告されています。高コレステロール
血症ウサギを対象にした試験では AOPPの静脈投与によってアテローム性動脈硬化病変が促進されることが確認されております
3)。末期腎疾患(ESRD)患者や、透析患者、強直性脊椎炎(AS)患者、糖尿病ラット(GKラット)などで高値を示します。
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【AOPPの特徴】 |
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AOPP測定値は脂質酸化マーカーとは異なる挙動を示します。例えばAOPP測定値は血漿中の
ジチロシン濃度やAGEペントシジンと相関する一方、TBARS(脂質酸化物)には相関しないとされています。ラット腎疾患
モデルでは、血漿MDAは上昇しない一方、AOPPは上昇します4)。また、子癇患者ではMDAが上昇するのに対しAOPPは
上昇しないことが知られています。脂質系の酸化ストレスマーカーとは異なる挙動を示すタンパク質酸化損傷マーカーとして
期待されています。
健常者を対象にした研究では、低酸素下での激しい運動によってAOPPが上昇すること、白ワイン摂取によりAOPPが低下することが
報告されています 5)。
また、菜食主義者90名と通常食者46名を対象とした研究では、AOPPがメタボリックシンドロームの
独立したリスクファクターであることが示唆されております6)。
また、最近になり尿中でもAOPPを測定可能であることが報告されており、大腸がんおよび乳がん患者において
高値を示します7)。
本キットはEDTA血漿および尿サンプルを対象に、AOPPを簡便迅速に測定するものです。96穴マイクロプレートを使って比色法
(340nm)にて測定します。
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品名 |
商品コード |
測定レンジ |
測定波長 |
価格(税込) |
AOPP測定キット |
KAP-100D |
6.25~100μmol/L |
340nm |
176,000円 |
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【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。 |
【AOPP測定キット 構成品】 |
マイクロプレート: |
96穴(8*12分割タイプ)1枚 |
そのまま使用します。 |
アッセイバッファー: |
1本(約65mL) |
そのまま使用します。 |
標準物質: |
4本(凍結乾燥品) |
蒸留水1mLを加えて溶解します。濃度はラベルに記載。 |
コントロール: |
2本(凍結乾燥品) |
蒸留水1mLを加えて溶解します。溶解後は-20℃以下で2ヶ月間使用できます。 |
脱脂処理試薬: |
1本(約2.5ml) |
そのまま使用します。 |
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【測定プロトコル】 |
スタンダードの調製: |
1) |
蒸留水を添加して溶解します。
溶解方法、溶解後の濃度は、キット同梱のデータシートに記載されています。
アッセイバッファーを用いて、S1(0µmol/L)~S6(100µmol/L)を調製します。
溶解後のスタンダードは不安定であり、保存できません。 |
コントロールの調製: |
1) |
蒸留水を添加して溶解します。
液量、溶解後の濃度は、キットに同梱されているデータシートに記載されています。
溶解後のコントロールは不安定であり、保存できません。 |
サンプルの調製: |
1) |
サンプルには新鮮なEDTA血漿を使用します。 測定前に10,000rpmにて30秒遠心をして不溶物を取り除きます。 |
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2) |
EDTA血漿 125μLに対し、脱脂処理試薬 25μLを加え、ボルテックスでよく攪拌します。 |
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3) |
室温にて10分間インキュベートし、10,000rpmにて5分間遠心します。 |
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4) |
脱脂処理した血漿サンプル 100μLに対し、アッセイバッファー 400μLを添加し、ボルテックスにて
よく攪拌します。 (以上の前処理によりサンプルは6倍希釈されます) |
測定手順: |
1) |
予め全ての試薬を室温に戻しておき、サンプルおよびスタンダードを調製します。 |
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2) |
ウェルにStandard-0~5、コントロールおよびサンプルを200μL分注します。 |
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3) |
マイクロプレートリーダーを使って340nmの吸光度を測定します。 |
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4) |
検量線とサンプルの吸光度からAOPP濃度を計算し、6を掛けます(希釈率補正)。 |
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【使用上のご注意】 |
1) |
使用前にキットを室温(18~26℃)に出し、よく攪拌してください。 |
2) |
スタンダードを含め、全ての測定は2重測定(N=2)にて実施してください。 |
3) |
信頼性の高いデータを得るために、コントロールは毎回測定されることをお奨めします。 |
4) |
異なる試薬ロットの組合せや混合はお避けください。 |
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【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。 |
【製品仕様】 |
● 測定項目: |
蛋白質過酸化物(AOPP) |
● 測定レンジ: |
6.25~100 μmol/L |
● 所要時間: |
約15分 |
● サンプル所要量: |
125μL(EDTA血漿または尿) |
● テスト数: |
41テスト(N=2測定時) |
● 必要な器具: |
マイクロプレートリーダー(測定波長340nm)、遠心機(3000 G)、8チャンネルマイクロピペット
(50~250μL)、 マイクロピペット(10~1000μL用)、プラスチック試験管、蒸留水など |
● 保存条件: |
2~8℃ |
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【参考文献】 |
1) |
Witko-Sarsat V, et. Al.: Advanced oxidation protein products as a novel marker of oxidative stress
in uremia. Kidney Int., 49(5):1304-13.(1996) |
2) |
Peng KF, et. Al.: Advanced oxidation protein products induce monocyte chemoattractant
protein-1 expression via p38 mitogen-activated protein kinase activation in rat vascular smooth muscle cells. Chin Med J (Engl).
119(13):1088-93 (2006) |
3) |
Liu SX, et. Al.: Advanced oxidation protein products accelerate atherosclerosis through promoting
oxidative stress and inflammation. Arterioscler Thromb Vasc Biol.26(5), p1156-1162 (2006) |
4) |
Gallardo JM, et. Al.: Inflammation and oxidative stress markers by pentoxifylline treatment
in rats with chronic renal failure and high sodium intake. Arch Med Res. 38(1),p34-8.(2007) |
5) |
Rajdl D, et.al.: Effect of white wine consumption on oxidative stress markers and homocysteine levels.
Physiol Res. 2006 Mar 23 |
6) |
Sebekova K, et. Al.: Association of metabolic syndrome risk factors with selected markers of
oxidative status and microinflammation in healthy omnivores and vegetarians. Mol Nutr Food Res.50(9),p858-868(2006) |
7) |
S. Chandramathi, K. Suresh, Z. B. Anita and U. R. Kuppusamy: Comparative assessment of
urinary oxidative indices in breast and colorectal cancer patients
J Cancer Res Clin Oncol 135(2) p319-323 (2009) |
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【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。 |
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