パラオキソナーゼ (PON-1:paraoxonase活性)測定キット
Colorimetric assay kit for PON-1: paraoxonase activity |
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(本製品は研究用試薬です。) |
【アンチエイジングに関連する重要な抗酸化酵素】 |
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パラオキソナーゼ(paraoxonase: PON-1)は血液中においてHDL(High density lipoprotein)の
アポリポ蛋白A1に結合して存在する酵素で、リポ蛋白の酸化保護作用を示す抗酸化酵素です。
アテローム性動脈硬化をはじめ、様々な疾患との関連性が報告されており、現在までに肥満、糖尿病、メタボリックシンドローム、
高脂血症、鉄欠乏性貧血等において、血清パラオキソナーゼ活性が低値を示すことが報告されています。
PON-1は複数の異なる酵素活性を持つユニークな酵素で、これまでにパラオキソン分解活性(パラオキソナーゼ活性)、
アリルエステラーゼ活性、ホモシステインチオラクトナーゼ活性)を示すことが知られています。
本製品は、サンプル中のパラオキソナーゼ活性(パラオキソン分解活性)を検出することにより、サンプル中の
パラオキソナーゼを測定します。
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PON-1には酵素活性に影響を与える遺伝子多型が知られています。最もよく調べられているのは192番目のグルタミン(Q)が
アルギニン(R)に置換されているQ192Rです。R型はQ型に比べ、パラオキソナーゼ活性が高値を示します。一方、アリルエステラーゼ活性には
R型とQ型で殆ど差がないことから、QQ/QR/RR遺伝子型によって、パラオキソナーゼ活性/アリルエステラーゼ活性の比率が異なることが
知られています(左下図)。近年、長寿者(centenarian)において、R型の保有者が多いことが明らかにされ、老化制御/アンチエイジングの
研究分野で注目を集めつつあります。
【関連商品】:パラオキソナーゼ(PON-1: arylesterase活性)測定キット |
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【キット構成】 |
1. |
第一試薬 |
30 mL * 1本(そのまま使用します) |
2. |
第二試薬 |
6 mL * 1本(そのまま使用します) |
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品名 |
商品コード |
測定波長 |
価格(税込) |
パラオキソナーゼ(paraoxonase活性)測定キット |
KPO-002R |
測定波長:412 nm/レートアッセイ |
132,000円 |
パラオキソナーゼ(arylesterase活性)測定キット |
KAE-010R |
測定波長:548 nm/比色法 |
104,500円 |
Paraoxonase活性 受託分析 |
ヒト血清/検体必要量:1mL(最少検体数:10) |
11,550円 |
Arylesterase活性 受託分析 |
ヒト血清/検体必要量:1mL(最少検体数:10) |
14,300円 |
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【製造元】:MEGA TIP INDUSTRY TRADE Co.,LTD., Turkey
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【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。 |
日研ザイル株式会社 日本老化制御研究所 〒437-0122 静岡県袋井市春岡710-1 TEL 0538-49-0125 FAX 0538-49-1267
【製品仕様】 |
● 測定対象: |
血清、ヘパリン血漿、精漿、培養細胞、組織ホモジネート (EDTA血漿は適用不可) |
● 所要時間: |
約15分 |
● サンプル所要量: |
25 μL |
● テスト数: |
約100テスト(キュベット容量に依存。反応液量550μLの場合。) |
● 必要な器具: |
分光光度計または自動分析装置(測定波長412nm/37℃)、
マイクロピペット(10~1000μL用)、蒸留水 |
● 保存条件: |
冷蔵(2~10℃) |
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【測定手順】 |
1. |
全ての操作は37℃にて実施します。 |
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2. |
分光光度計のセルに、試薬1を300 µL分注します。 |
3. |
サンプル15 µLを分注し、混和します。 |
4. |
試薬2を15 µLを分注混和し、412nmにおける吸光度の計測を開始。 |
5. |
試薬2の添加30秒後より1分当たりの吸光度変化を求めます。
例えば30秒後および150秒後における吸光度測定値をAbs30、Abs150の場合、
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6. |
サンプル中のパラオキソナーゼ活性を求めます。
反応液におけるサンプル希釈率が22(15 µL in 330 µL)、
p-nitrophenolの分子吸光係数が18,290であることから、
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【参考文献】 |
1) |
Paraoxonase 1: genetics and activities during aging.
Rejuvenation Res 11(1), p113-127 (2008). Marchegiani F, Marra M, Olivieri F, Cardelli M, James RW, Boemi M, Franceschi C.
(パラオキソナーゼと生活習慣病、長寿との関連性に関する総説です)
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2) |
Association between PON 1 polymorphisms, PON activity and diabetes complications.
J Diabetes Complications 20(5), p322-328 (2006).
Hofer SE, Bennetts B, Chan AK, Holloway B, Karschimkus C, Jenkins AJ, Silink M, Donaghue KC.
(糖尿病患者におけるPON-1遺伝子多型が血清パラオキソナーゼ活性および合併症リスクに関連することが示唆されています)
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3) |
Serum paraoxonase activity in familial hypercholesterolaemia and insulin-dependent diabetes mellitus.
Atherosclerosis 86(2-3), p193-199 (1991). Mackness MI, Harty D, Bhatnagar D, Winocour PH, Arrol S, Ishola M, Durrington PN.
(家族性高脂血症および1型糖尿病患者において血清パラオキソナーゼ活性は低値を示します)
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4) |
PON1 status in haemodialysis patients and the impact of hepatitis C infection.
Clin Biochem 40(9-10), p609-614 (2007). Horoz M, Aslan M, Selek S, Koylu AO, Bolukbas C, Bolukbas FF, Celik H, Erel O.
(血清パラオキソナーゼ活性は透析患者およびHCV患者において、健常対照に比べ低値を示します)
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5) |
Paraoxonase and arylesterase activities in coronary artery disease.
Eur J Clin Invest 36(11), p779-787 (2006). Gur M, Aslan M, Yildiz A, Demirbag R, Yilmaz R, Selek S, Erel O, Ozdogru I.
(血清パラオキソナーゼ活性は冠動脈疾患の進展に応じて低値を示します)
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6) |
Assessment of paraoxonase and arylesterase activities in patients with iron deficiency anemia.
Atherosclerosis 191(2), p397-402 (2007). Aslan M, Kosecik M, Horoz M, Selek S, Celik H, Erel O.
(鉄欠乏性貧血患者の血清パラオキソナーゼ活性は、健常対照に比べ低値を示します)
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7) |
Serum paraoxonase-1 activity in Helicobacter pylori infected subjects.
Atherosclerosis 196(1), p270-274 (2008). Aslan M, Nazligul Y, Horoz M, Bolukbas C, Bolukbas FF, Gur M, Celik H, Erel O.
(H.ピロリ陽性群では、血清パラオキソナーゼ活性およびアリルエステラーゼ活性は陰性群に比べ低値を示す)
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