Rev.131017
レドックス/アンチエイジング関連マーカー
Biomarkers for redox regulations or anti-aging medicine. 日本老化制御研究所"
パラオキソナーゼ
(PON-1:paraoxonase活性)測定キット

Colorimetric assay kit for PON-1: paraoxonase activity
(本製品は研究用試薬です。)
【アンチエイジングに関連する重要な抗酸化酵素】
パラオキソナーゼ(paraoxonase: PON-1)は血液中においてHDL(High density lipoprotein)の アポリポ蛋白A1に結合して存在する酵素で、リポ蛋白の酸化保護作用を示す抗酸化酵素です。 アテローム性動脈硬化をはじめ、様々な疾患との関連性が報告されており、現在までに肥満、糖尿病、メタボリックシンドローム、 高脂血症、鉄欠乏性貧血等において、血清パラオキソナーゼ活性が低値を示すことが報告されています。

PON-1は複数の異なる酵素活性を持つユニークな酵素で、これまでにパラオキソン分解活性(パラオキソナーゼ活性)、 アリルエステラーゼ活性、ホモシステインチオラクトナーゼ活性)を示すことが知られています。 本製品は、サンプル中のパラオキソナーゼ活性(パラオキソン分解活性)を検出することにより、サンプル中の パラオキソナーゼを測定します。
PON-1には酵素活性に影響を与える遺伝子多型が知られています。最もよく調べられているのは192番目のグルタミン(Q)が アルギニン(R)に置換されているQ192Rです。R型はQ型に比べ、パラオキソナーゼ活性が高値を示します。一方、アリルエステラーゼ活性には R型とQ型で殆ど差がないことから、QQ/QR/RR遺伝子型によって、パラオキソナーゼ活性/アリルエステラーゼ活性の比率が異なることが 知られています(左下図)。近年、長寿者(centenarian)において、R型の保有者が多いことが明らかにされ、老化制御/アンチエイジングの 研究分野で注目を集めつつあります。


【関連商品】:パラオキソナーゼ(PON-1: arylesterase活性)測定キット
【キット構成】
1. 第一試薬 30 mL * 1本(そのまま使用します)
2. 第二試薬 6 mL * 1本(そのまま使用します)
品名 商品コード 測定波長 価格(税込)
パラオキソナーゼ(paraoxonase活性)測定キット KPO-002R 測定波長:412 nm/レートアッセイ 132,000円
パラオキソナーゼ(arylesterase活性)測定キット KAE-010R 測定波長:548 nm/比色法 104,500円
Paraoxonase活性 受託分析 ヒト血清/検体必要量:1mL(最少検体数:10) 11,550円
Arylesterase活性 受託分析 ヒト血清/検体必要量:1mL(最少検体数:10) 14,300円

【製造元】:MEGA TIP INDUSTRY TRADE Co.,LTD., Turkey

【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。

日研ザイル株式会社 日本老化制御研究所 〒437-0122 静岡県袋井市春岡710-1 TEL 0538-49-0125 FAX 0538-49-1267

 
【製品仕様】
● 測定対象: 血清、ヘパリン血漿、精漿、培養細胞、組織ホモジネート (EDTA血漿は適用不可)
● 所要時間: 約15分
● サンプル所要量: 25 μL
● テスト数: 約100テスト(キュベット容量に依存。反応液量550μLの場合。)
● 必要な器具: 分光光度計または自動分析装置(測定波長412nm/37℃)、 マイクロピペット(10~1000μL用)、蒸留水
● 保存条件: 冷蔵(2~10℃)
【測定手順】
1. 全ての操作は37℃にて実施します。
2. 分光光度計のセルに、試薬1を300 µL分注します。
3. サンプル15 µLを分注し、混和します。
4. 試薬2を15 µLを分注混和し、412nmにおける吸光度の計測を開始。
5. 試薬2の添加30秒後より1分当たりの吸光度変化を求めます。 例えば30秒後および150秒後における吸光度測定値をAbs30、Abs150の場合、
6. サンプル中のパラオキソナーゼ活性を求めます。
反応液におけるサンプル希釈率が22(15 µL in 330 µL)、 p-nitrophenolの分子吸光係数が18,290であることから、
【参考文献】
1) Paraoxonase 1: genetics and activities during aging. Rejuvenation Res 11(1), p113-127 (2008).
Marchegiani F, Marra M, Olivieri F, Cardelli M, James RW, Boemi M, Franceschi C.
(パラオキソナーゼと生活習慣病、長寿との関連性に関する総説です)
2) Association between PON 1 polymorphisms, PON activity and diabetes complications. J Diabetes Complications 20(5), p322-328 (2006). Hofer SE, Bennetts B, Chan AK, Holloway B, Karschimkus C, Jenkins AJ, Silink M, Donaghue KC.
(糖尿病患者におけるPON-1遺伝子多型が血清パラオキソナーゼ活性および合併症リスクに関連することが示唆されています)
3) Serum paraoxonase activity in familial hypercholesterolaemia and insulin-dependent diabetes mellitus. Atherosclerosis 86(2-3), p193-199 (1991). Mackness MI, Harty D, Bhatnagar D, Winocour PH, Arrol S, Ishola M, Durrington PN.
(家族性高脂血症および1型糖尿病患者において血清パラオキソナーゼ活性は低値を示します)
4) PON1 status in haemodialysis patients and the impact of hepatitis C infection. Clin Biochem 40(9-10), p609-614 (2007).
Horoz M, Aslan M, Selek S, Koylu AO, Bolukbas C, Bolukbas FF, Celik H, Erel O.
(血清パラオキソナーゼ活性は透析患者およびHCV患者において、健常対照に比べ低値を示します)
5) Paraoxonase and arylesterase activities in coronary artery disease. Eur J Clin Invest 36(11), p779-787 (2006).
Gur M, Aslan M, Yildiz A, Demirbag R, Yilmaz R, Selek S, Erel O, Ozdogru I.
(血清パラオキソナーゼ活性は冠動脈疾患の進展に応じて低値を示します)
6) Assessment of paraoxonase and arylesterase activities in patients with iron deficiency anemia. Atherosclerosis 191(2), p397-402 (2007). Aslan M, Kosecik M, Horoz M, Selek S, Celik H, Erel O.
(鉄欠乏性貧血患者の血清パラオキソナーゼ活性は、健常対照に比べ低値を示します)
7) Serum paraoxonase-1 activity in Helicobacter pylori infected subjects. Atherosclerosis 196(1), p270-274 (2008).
Aslan M, Nazligul Y, Horoz M, Bolukbas C, Bolukbas FF, Gur M, Celik H, Erel O.
(H.ピロリ陽性群では、血清パラオキソナーゼ活性およびアリルエステラーゼ活性は陰性群に比べ低値を示す)