ペルオキシレドキシンI 測定キット
Human Peroxiredoxin I (Prx-I) ELISA |
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(本製品は研究用試薬です。) |
販売中止 |
【多彩な機能を持つ抗酸化酵素】 |
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ペルオキシレドキシン(Peroxiredoxin: Prx)は最近発見された、強い抗酸化作用を持つペルオキシダーゼの一種です。
バクテリア、酵母、高等植物、哺乳類にいたる殆ど全ての生物において見出されており、細胞内において多量に存在
することから、細胞の生理機能を維持する上で
重要な抗酸化酵素であると考えられています。ペルオキシレドキシンは生体内において過酸化水素や
アルキル化ヒドロペルオキシドの分解に関与するほか、細胞内セカンドメッセンジャーである過酸化水素を通じたシグナル制御、
さらに、c-Abl, caspase, NFκB、AP-1を介して細胞増殖やアポトーシスに関わる、
多機能性タンパク質であることが明らかにされています。
ペルオキシレドキシンは1次配列の相同性から、一群のタンパク質ファミリを形成しており、ヒトにおいては
Prx-1~6の6種類が知られています。中でもPrx-Iはペルオキシレドキシンファミリーの中で、量的に最も多く、
肝臓、小腸、腎臓など様々な臓器に存在することが報告されています。
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Prx-Iはc-Ablのようながん遺伝子産物との
相互作用を介して、細胞増殖とアポトーシスに関与することが示唆されており、肺がん、乳がん、食道がん、口腔がん、
甲状腺がんにおいてPrx1発現量が高まることが報告されています。
本キットは、血清、血漿、組織中を対象にヒト ペルオキシレドキシンI (Prx-I)を測定するELISAキットです。
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【製品仕様】 |
● 測定対象: |
ヒト血清、血漿、細胞懸濁液 |
● 特異性: |
ヒトPrx-I に特異的。ヒトPrx-II,III,IV,V,VI、マウスPrx-I およびラットPrx-I には反応しません。 |
● 測定レンジ: |
0.5 ~ 32 ng/mL |
● 所要時間: |
約4時間 |
● サンプル所要量: |
100μL/well |
● テスト数: |
96 wells (N=2のとき40サンプル) |
● 必要な器具: |
マイクロプレートリーダー(測定波長450nm)、マイクロピペット(5~1000μL用)、マルチチャネルピペット、
蒸留水
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● 保存条件: |
冷蔵(2~10℃ ・凍結不可) |
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品名 |
商品コード |
測定波長 |
価格(税込) |
ペルオキシレドキシン-I 測定キット |
KPX-005W |
450nm |
販売中止 |
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【製造元】:Northwest Life Science Specialities LLC, USA (受注生産品)
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【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。 |
日研ザイル株式会社 日本老化制御研究所 〒437-0122 静岡県袋井市春岡710-1 TEL 0538-49-0125 FAX 0538-49-1267
【キットの構成】 |
1. |
マイクロプレート |
(96wells x 1枚) |
2. |
スタンダード(ヒト ペルオキシレドキシン-I ) |
1本 サンプル希釈液 1 mLを添加して溶解します(1μg/mL)。 |
3. |
サンプル希釈液 |
25mL |
4. |
2次抗体(x100濃縮 ビオチン標識-抗ヒト チオレドキシンI抗体) |
150μL 使用前に、100倍容量の試薬希釈液と混合します。 |
5. |
試薬希釈液 |
25mL |
6. |
コンジュゲート(x100濃縮 アビジン-HRP) |
150μL 使用前に、100倍容量の試薬希釈液と混合します。 |
7. |
アッセイバッファー |
30mL そのまま使用します。 |
8. |
TMB基質液 |
15mL そのまま使用します。 |
9. |
反応停止液 |
15mL そのまま使用します。 |
10. |
洗浄液(x20濃縮) |
25mL x 2本 19倍容量の蒸留水と混合して使用します。 |
11. |
プレートシール |
3枚 |
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【測定手順】 |
1. |
使用前に、全ての試薬を室温(20~25℃)に戻しておきます。 |
2. |
スタンダードを調製します。試験管を8本用意し、サンプル希釈液968μLに対しスタンダード
(1μg/mL)32μLを添加し、よく混和します。さらに、Prx-I 濃度が、16ng/mL、8ng/mL、4ng/mL、2ng/mL、1ng/mL、0.5ng/mLとなるよう
サンプル希釈液を使って系列希釈を行います(500μL + 500μL)。0ng/mLのスタンダードには、サンプル希釈液をそのまま用います。 |
3. |
サンプルを調製します(ヒト正常血漿の場合、サンプル希釈液にて2~5倍希釈を推奨)。 |
4. |
マイクロプレートを準備します。マイクロプレートの全てのウェルに、アッセイバッファー300μLを分注し
室温にて5分間静置します。液を捨て、希釈済み洗浄液を使って2回洗浄(300μL x 2回)します。 |
5. |
希釈済みスタンダードおよびサンプルを100μL/well分注し、シールしたのち室温にて2時間静置します。 |
6. |
液を捨て、希釈済み洗浄液を用いて3回洗浄します。 |
7. |
希釈済み2次抗体を100μL/well分注し、シールしたのち室温にて1時間静置します。 |
8. |
液を捨て、希釈済み洗浄液を用いて3回洗浄します。 |
9. |
希釈済みコンジュゲートを100μL/well分注し、シールしたのち室温にて30分間静置します。 |
10. |
液を捨て、十分に液を切ったのち、希釈済み洗浄液を用いて3回洗浄します。 |
11. |
TMB試薬を100μL/well分注し、室温にて10~15分間静置します。 |
12. |
反応停止液を100μL/well分注し、マイクロプレートリーダーにて450nmの吸光度を測定します。 |
13. |
検量線を引き、サンプルの吸光度からPrx-I濃度を算出します。 |
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【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。 |
日研ザイル株式会社 日本老化制御研究所 〒437-0122 静岡県袋井市春岡710-1 TEL 0538-49-0125 FAX 0538-49-1267
【参考文献】 |
1) |
Peroxiredoxins: a historical overview and speculative preview of novel mechanisms and emerging
concepts in cell signaling. Rhee SG, Chae HZ, Kim K: Free Radic Biol Med 38(12),p1543-5152(2005)
|
2) |
Advances in our understanding of peroxiredoxin, a multifunctional, mammalian redox protein.
Fujii J, Ikeda Y: Redox Rep 7(3),p123-130 (2002)
|
3) |
Increased expression of mitochondrial peroxiredoxin-3 (thioredoxin peroxidase-2) protects cancer
cells against hypoxia and drug-induced hydrogen peroxide-dependent apoptosis.
Nonn L, Berggren M, Powis G: Mol Cancer Res 1(9),p682-689(2003).
|
4) |
Structure, mechanism and regulation of peroxiredoxins.
Wood ZA, Schroder E, Robin Harris J, Poole LB: Trends Biochem Sci 28(1),p32-40(2003)
|
5) |
Structural basis of peroxiredoxin functions. Hirotsu S, Abe Y, Nishino T, Hakoshima T:
PNE 45(15),p2463-2474(2000)
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【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。 |