【脂質過酸化に関連する重要な抗酸化酵素】 |
パラオキソナーゼ(paraoxonase: PON-1)は
脂質酸化物(lipid peroxides)を分解することにより、リポ蛋白の酸化保護作用を示す抗酸化酵素です
PON-1はカルシウム依存性の糖蛋白であり、血液中においてHDL(High density lipoprotein)のアポリポ蛋白A1に結合して存在します。
PON-1活性の低下は、肥満、メタボリックシンドローム、
アテローム性動脈硬化症に関連することが報告されています。PON-1には複数の多型が存在することが知られており、
特にQ192R多型において、Q/Q群は酵素活性が低く血漿中の脂質過酸化物がR/R群に比べ有意に高値を示すこと、
PON-1多型が冠動脈疾患の発症リスクに関連することが報告されています。
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パラオキソナーゼは複数の異なる酵素活性(パラオキソナーゼ活性、アリルエステラーゼ活性、
ホモシステインチオラクトナーゼ活性)を持つことが知られています。本製品は、
アリルエステラーゼ活性を検出することにより、サンプル中のパラオキソナーゼを測定します。
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【製品仕様】 |
測定対象: |
血清、ヘパリン血漿、精漿、培養細胞、組織ホモジネート |
測定レンジ: |
10 - 200 U/L |
所要時間: |
約10分 |
サンプル所要量: |
3μL |
テスト数: |
150テスト(キュベット液量353μL時) |
必要な器具: |
分光光度計または自動分析装置(測定波長548nm/700nm)、
マイクロピペット(10~1000μL用)、蒸留水 |
保存条件: |
冷蔵(2~8℃) |
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【キット構成】 |
1. |
サンプル希釈液 |
50 mL * 1本(そのまま使用します) |
2. |
第一試薬 |
蒸留水。同梱されておりませんので、お手持ちの蒸留水をお使いください。 |
3. |
第二試薬 |
10 mL * 1本(そのまま使用します) |
4. |
第三試薬 |
15 mL * 1本(そのまま使用します) |
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※操作方法等は予告なく改訂される場合があります。ご使用前に商品同梱の使用説明書を必ずご確認ください。 |
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【測定手順】 |
1. |
全ての操作は37℃にて実施します。 |
2. |
サンプルをサンプル希釈液にて100倍希釈します。 |
3. |
希釈済みサンプル3μLと、蒸留水(第一試薬)260μLをキュベットに分注します。 |
4. |
第二試薬 10μL、をキュベットに分注、混合します。 |
5. |
正確に4分間静置します。
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6. |
主波長548nm、副波長700nmとして、吸光度を測定します(吸光度1S)。 |
7. |
第三試薬 80μL、キュベットに分注、混合します。 |
8. |
4分間静置します。
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9. |
主波長548nm、副波長700nmとして、吸光度を測定します(エンドポイント:吸光度2S)。 |
10. |
酵素活性を算出します。発色生成物の分子吸光係数ε=4000、
酵素活性1 unit/Lを1分あたり酢酸フェニル1mmol/Lを分解すると定義した場合、下記の式により酵素活性を算出できます。
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尚、本測定系において酢酸フェニルの自動分解が若干生じます(上図参照)。
このため、蒸留水を測定したときの吸光度変化を減算して、サンプル中のアリルエステラーゼ活性を算出します。
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【参考文献】 |
1) |
Paraoxonase 1: genetics and activities during aging. Rejuvenation Res. 11(1),p113-127 (2008)
Marchegiani F, Marra M, Olivieri F, Cardelli M, James RW, Boemi M, Franceschi C.
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2) |
Association between PON 1 polymorphisms, PON activity and diabetes complications.
J Diabetes Complications 20(5),p322-328 (2006)
Hofer SE, Bennetts B, Chan AK, Holloway B, Karschimkus C, Jenkins AJ, Silink M, Donaghue KC.
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3) |
Serum paraoxonase activity in familial hypercholesterolaemia and insulin-dependent diabetes mellitus.
Atherosclerosis 86(2-3),p193-199 (1991)
Mackness MI, Harty D, Bhatnagar D, Winocour PH, Arrol S, Ishola M, Durrington PN
|
4) |
PON1 status in haemodialysis patients and the impact of hepatitis C infection.
Clin Biochem 40(9-10), p609-614 (2007)
Horoz M, Aslan M, Selek S, Koylu AO, Bolukbas C, Bolukbas FF, Celik H, Erel O.
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5) |
Assessment of paraoxonase and arylesterase activities in patients with iron deficiency anemia.
Atherosclerosis 191(2), p397-402 (2007) Aslan M, Kosecik M, Horoz M, Selek S, Celik H, Erel O.
|
6) |
Serum paraoxonase-1 activity in Helicobacter pylori infected subjects.
Atherosclerosis 196(1), p270-274 (2008)
Aslan M, Nazligul Y, Horoz M, Bolukbas C, Bolukbas FF, Gur M, Celik H, Erel O
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7) |
Oxidative stress and cardiovascular risk polymorphisms and functional activity
with systemic relationship of Paraoxonase 1 (PON1) gene.
JAMA 299(11),p1265-1276(2008)
Tamali Bhattacharyya, Stephen J. Nicholls, Eric J. Topol, et al.
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