ホーム > 製品情報 脂質酸化損傷マーカー > マロンジアルデヒド測定キット [印刷用] Rev.140917
脂質酸化損傷マーカー Biomarkers for lipid oxidation. oxidative stress 酸化ストレス
MDA測定キット(TBARS法)Malondialdehyde (MDA) assay kit. MDA測定キット(TBARS法)Malondialdehyde (MDA) assay kit.
(本製品は研究用試薬です)
【代表的な脂質過酸化マーカー】
マロンジアルデヒド(MDA:TBARS法)測定キット
マロンジアルデヒド(MDA)は脂質過酸化分解生成物の一つであり、脂質過酸化の主要なマーカーとして広く用いられています。
多価不飽和脂肪酸(PUFA)は活性酸素種/フリーラジカルによる酸化を受けやすく、例えばヒドロキシラジカル (HO・)と容易に反応して脂質ペルオキシラジカル(LOO・)を形成します。この脂質ペルオキシラジカル(LOO・)は、さらに 別の多価不飽和脂肪酸(PUFA)と反応して脂質ヒドロペルオキシド(LOOH)と脂質ペルオキシラジカル(LOO・)を形成します。 また、脂質ペルオキシラジカル(LOO・)は分子内2重結合に反応して環状エンドペルオキシドを形成し、これがさらに分解されて マロンジアルデヒド(malondialdehyde: MDA)が形成されます。
【測定原理】
マロンジアルデヒドの測定原理:TBARS法
本キットはサンプル中のマロンジアルデヒドをチオバルビツール酸(TBA)と反応させることで MDA-TBA2付加体を形成させます。この付加体は532nmの波長付近に強い吸収を持つことから、分光学的にMDAを検出します。
マロンジアルデヒド測定時の吸光スペクトル例
バッファーや培養上清などのサンプルでは、532nmの吸光度を測定することでMDAを簡単に検出できます (左図 青線)。一方、尿、血漿、組織ホモジネートといったサンプルでは、バックグラウンドの吸収が高くなるケースがあります (緑および赤線)。このようなケースでは、分光光度計により400~700nmの吸光スペクトル(分解能1nm)を測定し、 3rd delivative analysis(3次微分解析)を行うことで、MDA-TBA2付加体のシグナルを正確に検出できます。
酸化ストレスマーカー測定用 マロンジアルデヒド測定キットの仕様
【製品仕様】
測定対象: マロンジアルデヒド
測定原理: TBA反応生成物を用いた分光分析
測定レンジ: 0.08~10μmol/L
所要時間: 約1.5時間
サンプル所要量: 250μL
テスト数: 200テスト
必要な器具: マイクロプレートリーダー(測定波長532nm)または分光光度計(400~700nm)
ヒートブロック又はウォーターバス(60℃)、マイクロピペット(10μLおよび250μL用)、エッペンチューブ用遠心機
※サンプルの種類により単波長測定か、スペクトル測光かを選択します。
保存条件: 冷蔵(2~8℃)
酸化ストレスマーカー マロンジアルデヒド測定キットの構成
【キットの構成】
1)TBA試薬: 2-thioberbituric acid (5本) 蒸留水10.5mLを加え、よく攪拌して溶解します。
2)BHT試薬: Buthylated hydroxytoluene溶液(2.5mL) そのまま使用します。
3)酸試薬 1M リン酸溶液(10mL*5本) そのまま使用します。
4)アッセイバッファー: EDTA含有 リン酸バッファー pH7.0(125mL) そのまま使用します。
5)キャリブレーター: Tetramethoxypropane溶液(0/1/2/3/4μM MDA当量) そのまま使用します。
※操作方法等は予告なく改訂される場合があります。ご使用前に商品同梱の使用説明書を必ずご確認ください。
酸化ストレスマーカー マロンジアルデヒドの測定プロトコル
【測定手順】
Step 1) エッペンチューブにBHT試薬を10μL分注します。
Step 2) キャリブレーターまたはサンプルを250μL添加します。
Step 3) 酸試薬を250μL添加します。
Step 4) TBA試薬を250μL添加します。
Step 5) ボルテックスでよく攪拌します(約5秒)。
Step 6) 60℃にて60分間インキュベートします。
Step 7) 10,000 Gにて2~3分遠心します。
Step 8) 532nmの吸光度または400~700nmの吸光スペクトル(推奨:1~2nm 間隔)を測定します。
Step 9) 吸光データから、MDA濃度を算出します。
酸化ストレスマーカー マロンジアルデヒドに関する解説文献
【参考文献】
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3) Malondialdehyde and thiobarbituric acid-reactivity as diagnostic indices of lipid peroxidation and peroxidative tissue injury. Free Radic Biol Med 9(6), p515-540 (1990), Janero DR.
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10) Superoxide dismutase activity is significantly lower in end-stage osteoarthritic cartilage than non-osteoarthritic cartilage.
Plos One (2018), https://doi.org/10.1371/journal.pone.0203944
Masato Koike, Hidetoshi Nojiri, Hiroaki Kanazawa, Hiroto Yamaguchi, Kei Miyagawa,Nana Nagura, Sammy Banno, Yoshiyuki Iwase, Hisashi Kurosawa,Kazuo Kaneko.
(本キットを使用した組織中MDA測定例です)
酸化ストレスマーカー マロンジアルデヒド測定キットの注文方法
品名 商品コード 測定波長 価格(税込)
MDA測定キット(TBARS法) KMD-008W 532nm又は400~700nm吸光スペクトル 88,000円
MDA測定用ELISAキット KMD-493K 450nm 血清/血漿MDA検出に最適
※上記TBARSキットとは測定原理が異なります
尿/血清 MDA受託検査 測定原理:TBARS法/検体提出量:1.5mL(最少0.5mL)
動物検体対応可能
7,700円

【製造元】:Northwest Life Science Specialities LLC, USA

ご注文方法
使用説明書(PDF) 学術情報
 
スペクトル分析法(3rd delivative analysis:PDF)
 
ヘモグロビン除去プロトコル
 
データ解析法の解説 ご質問はこちら

※製品の仕様、価格、操作方法等は予告なく変更される場合があります。
特に操作方法につきましては、ご使用前に商品同梱の使用説明書を必ずご確認ください。
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【ご注意】 弊社の提供する試薬、受託分析サービス等は全て研究用です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。
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