ホーム > 製品情報 脂質酸化損傷マーカー |
脂質酸化の初期生成物:
「ヘキサノイルリジン」(Nε-(Hexanoyl) Lysine: HEL)は1999年に加藤・大澤らの研究グループにより化学的、 免疫学的にその生成と存在が報告された物質であり、リノール酸ヒドロペルオキシドとリジン残基との反応によって生じる新規な脂質-リジン 付加体です。4-HNE (4-hydroxy- 2- nonenal)や MDA (malondialdehide) といった従来のアルデヒド系脂質過酸化マーカーとは異なり、 脂質過酸化の初期段階を捉えることが可能な、新たな酸化ストレスバイオマーカーとして期待されています。 本キットは、HELに特異的なモノクローナル抗体を使ったELISAキットで、尿、血清、培養細胞等に適用可能です。 |
リン脂質の酸化損傷マーカー:
イソプラスタン(15-Isoprostane F2t)は細胞膜やリポ蛋白に含まれるリン脂質がフリーラジカルにより酸化されて形成されるプロスタグランジン様の 化合物で、喫煙、糖尿病、動脈硬化との関連性が報告されております。尿中イソプラスタンを測定することにより、生体内における酸化ストレス (脂質酸化)を非侵襲的に評価することが可能になります。本試薬は尿サンプルを対象に15-イソプラスタンF2t (15-isoprostane F2t:8-epi-PGF2α/ 8-isoPGF2α)を測定するELISAキットです。 |
リン脂質の酸化損傷マーカー:
本キットは血清中のイソプラスタン(isoprostane F2t)を検出するELISA キットです。サンプルの前処理(固相抽出)が必要ですが、血清、組織、 尿などの多様なサンプルに適用可能です。 |
代表的な脂質過酸化マーカー:
マロンジアルデヒド(MDA)は脂質過酸化分解生成物の一つであり、脂質過酸化の主要なマーカーとしてよく用いられます。 多価不飽和脂肪酸(PUFA)は活性酸素種/フリーラジカルによる酸化を受けやすく、例えばヒドロキシラジカル (HO・)と容易に反応して脂質ペルオキシラジカル(LOO・)を形成します。 本キットはサンプル中のマロンジアルデヒドをチオバルビツール酸(TBA)と反応させることで MDA-TBA2付加体を形成させます。この付加体は532nmの波長付近に強い吸収を持つことから、分光学的にMDAを検出します。 |
過酸化脂質の歴史的測定法:
多価不飽和脂肪酸は酸化を受けやすく、酸素と反応してヒドロペルオキシド基(-OOH)を形成します。 LPO(Lipid hydroperoxide)とは、ヒドロペルオキシド基を有する脂質過酸化物の総称です。 脂質ヒドロペルオキシドは自動酸化反応により大量に生成されるほか、 アルコキシラジカル(LO・)やMDAなどのアルデヒドに分解され、細胞障害を引き起こすと 考えられています。本キットは、血清、血漿、組織ホモジネート中のLPOを比色法により検出します。 |
生体内において過剰なフリーラジカルが 発生するとLDLに含まれる脂質が酸化され、酸化LDLが形成されます。
酸化したLDLは、スカベンジャー受容体を通してマクロファージに取り込まれるようになります。 LDLを多量に取り込んだマクロファージは
泡沫化し、血管内皮細胞障害、アテローム性動脈硬化病変を引き起こすと考えられています。
本キットは、ヒト血清/血漿サンプルを対象に酸化LDLを測定するサンドイッチELISAキットです。
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酸化したLDLは免疫原性を示すことが知られており、実際、心血管疾患、糖尿病、間接リウマチ(RA)、
全身性エリテマトーデス(SLE)をはじめ種々の疾患において、酸化LDLに対する自己抗体が血清中に
検出されされることが報告されています。
酸化LDLに対する自己抗体は、生体内におけるLDL酸化を反映する新しいバイオマーカーと考えられています。
本キットは、ヒト血清/血漿サンプルを対象に酸化LDL自己抗体を測定するサンドイッチELISAキットです。
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食品や生体においては多種多様の過酸化脂質分解物が生成します。4-ヒドロキシ-2-ノネナール(4-HNE)は
その生成量、反応性、生理作用などから最も代表的な酸化ストレス産物と言えます。本抗体は4-HNE修飾蛋白質を特異的に認識するので
生体内の蛋白質に付加した4-HNEの免疫化学的検出が可能になり、酸化ストレス病態の解析に有用です。抗4-HNEモノクローナル抗体は、
医学・薬学・食品化学など広範な分野の研究にご利用頂けます。
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「ヘキサノイルリジン」(Nε-(Hexanoyl) Lysine: HEL)は、活性酸素種による脂質の過酸化過程において、
脂質ペルオキシドに由来する初期生成物であり、従来のアルデヒド系脂質過酸化マーカーとは異なり、脂質過酸化の初期段階を捉える
ことが可能な、新たな酸化ストレス バイオマーカーとして期待されています。
本抗体はヘキサノイルリジンを特異的に認識します。酸化ストレスの関与する疾病における病態解析・抗酸化性成分の評価などに ご利用いただけます。 |
アクロレイン(ACR:Acrolein)は、食用油の加熱、タバコの燃焼などによって発生する非常に反応性の高い
アルデヒドで、強い細胞毒性、変異原性を有することが報告されております。近年、in vitroにおける脂質の過酸化反応によってアクロレインが
生成されることが証明され、さらにヒトの動脈硬化症病巣においてもその存在が確認されており、生体内における脂質酸化損傷のマーカーとして
有用性が期待されています。
本モノクローナル抗体は、アクロレインと蛋白質のリジン残基との反応物〔ACR-Lys 付加体;例えば、FDP-lys:Nε- (3-formyl-3,4-dehydropiperidino)-lysine等〕に特異的に反応いたします。動脈硬化症、ガンなどの酸化ストレスに起因するといわれる病気の研究に、 広くご活用いただけるものと考えております。 |
マロンジアルデヒド(MDA)は、脂質の酸化により生成することが知られています。本抗体は、MDAと蛋白質の
リジン残基との反応物(MDA-Lys付加体;例えば、DHP-lys:Dihydropyridine-lysine等)を特異的に認識します。
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4-HHEは、生体脂質のうちエイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸のようなn-3系高度不飽和脂肪酸が
酸化ストレスをうけて生成する酸化二次生成物です。4-HHEは蛋白質と比較的安定な反応物(マイケル付加体)を形成します。
本抗体は、この安定な4-HHEと蛋白質のヒスチジン(His)残基との化合物に高い特異性を有しております。
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クロトンアルデヒド(CRA)は、生体内の脂質の 酸化反応などにより生成することが知られています。
本抗体は、CRAと蛋白質のリジン残基との反応物(CRA-Lys付加体)に特異的に反応します。
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7-ケトコレステロール(7-ketocholesterol: 7-KC)は 生体中に最も多量に存在するコレステロールの
酸化生成物の一つで、非酵素的な酸化により生成されると考えられています。本抗体はフリーの7-KCに対して高い特異性を有しております。
免疫組織染色に用いる場合には凍結切片が適しています。
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LDL(low density lipoprotein)は血液中においてコレステロール輸送を担っています。生体内において過剰なフリーラジカルが
発生するとLDLに含まれる脂質が酸化され、酸化LDLが形成されます。通常、LDLはLDL受容体を通じて肝臓に取り込まれますが、
酸化したLDLは、LDL受容体ではなく、スカベンジャー受容体を通してマクロファージに取り込まれるようになります。
LDLを多量に取り込んだマクロファージは泡沫化し、
血管内皮細胞障害、アテローム性動脈硬化病変を引き起こすと考えられています。 |
【ご注意】 | 弊社の提供する試薬、受託分析サービス等は全て研究用です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。 |
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